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「快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー」が面白すぎて語彙をなくした感想しか書けない

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 願いの為に自らの人生と未来を文字通り全てベッドしてる快盗と、本当に最後まで絶対の正義を貫いた警察と、蝙蝠野郎のように振る舞いながら双方と自分の心をつないでいくノエルの物語に気がついたら夢中になってました。

紆余曲折、それぞれが選択と決断を繰り返し、レオタードと突然飛んできたキツツキとシャケをくぐり抜けた先に待っていた、この作品を愛した人が一度は想像しては来ないでほしい、いや来てほしいと胸をかきむしったであろう正体バレと露見と告白、そして最後にして究極の選択……これ以上ないくらいドラマとして見事で完璧な帰結を見せながらも、ノエルの願いはいまだ未達成な点や、ギャングラー自体の殲滅にはまだ程遠いっぽい、という「余地」の部分も含めた魅せ方すべてなべてが愛おしい。

 

ありがとう。ありがとう。本当に素晴らしい物語をありがとう。

 

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平成最後の年にグリッドマンがやってきたー「SSSS.GRIDMAN」

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 初回が始まるまでこの作品のことを知らなかった。

たまたまテレビが点いてて、たまたま始まった初回を見終わった時、むかしリアルタイムで「電光超人グリッドマン」を見てたことを思い出した。そう、僕は見ていた。グリッドマンが電子の世界で戦う姿を。

物語が進むにつれ、これが僕が見ていたあの番組から明確に「続いている」物語であることが見えてきた。

 

正直1クールで終わっちゃうの?という気分だ。みんなだいすきサムライ・キャリバーさんだけで一話作らない?

だけど僕らは知っている。物語はここで一旦区切られたけれど、目覚めたアカネちゃんの毎日は続くし、アノシラスや「お客さん」の存在が、神の目線では微小かもしれないが、我々の知る宇宙と同様に拡張しつづける世界だということを示唆しているから、裕太や六花、内海、アンチ君の生活も終わることなく続いていくし、グリッドマンは記憶を一時喪失した始末書を地元で書いてるかもしれないし、いままさに、この瞬間も、どこかで誰かの世界を救うべく戦っているのかもしれない。

世界は広がっていくし、広がっている。そして君は、ぜったいにひとりではないんだ。

「SSSS.GRIDMAN」、いまこの時代の最後の年の暮れにふさわしいアニメだった。傑作。

 

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「半分、青い」が見せつけた、面白ければそれでいいテレビの世界

 

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朝ドラ「半分、青い」を大体全話視聴。

僕はこのドラマの登場人物の殆ど誰にも感情移入できなったのですが、これ途中から明らかに視聴者に感情移入させる気、作り手あんまりなかったよね?

その日のヒキと次の出だしが微妙に噛み合わないトカ(個人的にこれが一番毎日、終盤特にヒドくてキエエエエってなってた)、ヒロインが要所要所で歩くザラキよろしく周囲に罵詈雑言を撒き散らかすトカ、SNSでほぼ常時舞台裏や設定をネタバラシとか、とにかく視聴者の興味を引き、呆れさせ、怒らせる、いや私は面白い、好き、ドラマごときにプリプリするなんて大人気ない!という、ネガポジ関係なく反応させること、見てもらうことにステータス全振りみたいな…

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「面白ければそれでいい」というのは、ほんのちょっと前までテレビの中でもマンガの中でも僕らの周りでも当たり前に近い概念だったけど、それはもうはっきり「古い」と言っていい感覚なんじゃないのかなぁと。このあたりの感覚の乖離がこのママ進むようなら娯楽コンテンツの多様化の中、本格的にテレビは埋もれていくのかもしれません。

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とりあえず朝ドラがこの先コンテンツとして生き残りたいなら、出涸らしも出ないくらいに出尽くした感がすごい、「かわいい女の子がガムシャラに頑張ってイケメンもたくさん出る」話は、もう企画からやめた方がいい、ぐらいに来ちゃってると思うんですよね。

そういう意味だと次の朝ドラもネタとしては朝ドラ鉄板の「●●を夫婦が二人三脚で発明(今回はチキンラーメン)」なんだけど、長谷川博己出るのでちょっと期待している自分がいて、「面白ければそれでいい」呪縛からは乖離しつつあるけど、「いい男がいるならそれでいい」呪縛の方はなかなか根深いなぁと思うしきり。

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