「SHERLOCK」シーズン3全話観ました。
いま現在間違いなく「世界一のドラマ」であるところの最新シーズンが日本で全話オンエアされました。相変わらずクッソ面白かったです。以下雑感。ちなみに聖典(原典)にもジェレミー・ブレット版にも詳しくないです。決定的なところをネタバレはしないように気をつけたけど、ネタバレのような感想なので、未見の方はご注意。
第一話:「空の霊柩車」
【 さあ、シャーロック・ホームズをはじめよう】
第3シーズン初回にして今シーズンのバカ回。全3話のうち1回は確実にバカ回を仕込んで来るのだけれど、今回は初回がバカ回だったと思います。シャーロックの帰還に殆ど全編プリプリ激おこのジョンと、他の誰に喜んでもらうよりジョンに喜んでもらいたくて墓穴を掘り続けるシャーロックが見どころです。あとモリー! モリー最高! 痴話喧嘩のどさくさに爆破テロを防いでました。
第二話:「三の兆候」
【祝!? ジョン・ワトソン結婚】
今シーズンの神回。シリーズでも屈指の「いい話」。ジョンの結婚式を盛り上げる、という高機能社会不適合者最大の試練に遭遇したシャーロック爆笑奮闘記。すべてを何とかやり遂げたシャーロックの胸に去来したものは…。最終回への仕込みがいくつかあったので、最終回を見てから見直すとまた感慨深い。モリー可愛い。
第三話:「最後の誓い」
【変態王マグヌセン登場】
ただでさえ情報量が半端ないのに、トンでもない情報量が詰め込まれた回。マグヌセンが発見したシャーロックの弱みとは…。そしてシャーロックが取った行動は!?
変態王に指摘されるまでもなく、視聴者はずっと知っていた。高機能社会不適合者だったシャーロックが得た、「得難い友人」ジョン・ワトソン。ジョンの結婚式で彼が(ガラにもなく)誓った「君たちを守る」という言葉。そこから導き出されるシャーロックの行動。
あまりに単純すぎた。その事にひとつもためらう事などないし、その一線を越えたところで2人を取り巻く世界は変わらないという情報過多の果てに実にシンプルな話。
大体よく考えてみたらジョンもとっくに「経験者」だし、ジョンのヨメに至っては「黒帯」レベルとか、おそろしすぎる。
このあたりの「仕立て」は多分日本のドラマがまだ逆立ちしても到達できない設計ですね。とんでもなかった。そして言い忘れてたけど、モリーすげえ可愛い。大活躍。
総括:
聖典のネタ(事件)を現代に置換したらどうなるか、的なところが大きなウェイトを占めていたように思う本シリーズですが、第3シーズンは、ジョンを通じてこの世界に関われるようになり、大事な知己を多く得たシャーロックの変化と、彼からしたらまっとうに生きているように見えるジョンの異常性が大きくクローズアップされたシリーズだったと思います。
一発使い捨てキャラには惜しいぐらいだけど、あんな奴何回も見てられないワー、というレベルの変態王の退場に伴い、「お待たせ!真打ちだよ!」とラストに登場したあのキャラとか、シャーロックの弟子とか、モリーとかモリーとかモリーとか、結局総括すると「第4シーズンはいつですか?」になりました。ありがとうございました。